マーレが国産電機を子会社化

2015年6月17日 シュツットガルト(ドイツ)マーレは、東京証券取引所第二部上場の国産電機株式会社に対して、公開買付の実施に成功した結果、株式の約90%を保有することになりました。これによりマーレは、メカトロニクス分野の活動を強化していきます。

国産電機は1931年に日本で創業され、現在では従業員800人以上、売上高は約1億3000万ユーロの規模。国内では静岡県沼津市及び御殿場市、秋田県五城目町、海外ではタイ国サムットプラカーン県に拠点があり、中国やインドでも資本参加しています。2013年、マーレは国産電機に30.82%の割合で資本参加し、2014年初頭には38.87%に引きあげました。カルテル関連当局より買収について許可がおり、国産電機がマーレの管轄下に入り次第、国産電機はプロフィットセンター「電子ドライブ&アプリケーション2」として、マーレグループに完全に統合されます。

国産電機はメカトロニクス専門企業として、ABSおよびESCユニットの電気DCモータ、ステアリングサポート用ブラシレスDCモータ(BLDC)の開発・製造・販売を展開しています。また、乗用車や商用車、産業用途にも電気モータを開発していますが、これはマーレにとっても中核の事業分野です。

国産電機の事業分野で次に重要なものは、小型エンジンのための点火システムのコンポーネント、ジェネレーター、燃料噴射システムです。小型エンジンの用途には、二輪車や小型商用車、レジャー分野で使用される車両が含まれますが、すでに今日、これら二輪・三輪・四輪車の市場は非常に大きく、将来にも成長が見込まれている分野です。

したがって、国産電機はマーレ・レトリカを理想的なかたちで補えるでしょう。2014年にマーレが買収したレトリカグループは、現在ではプロフィットセンター「電子ドライブ&アプリケーション」を構成しています。

この度の活動でアジアにおける拠点が拡大し、5億ユーロを達成する中期的な目標を掲げるメカトロニクスという戦略的に重要な成長分野で、マーレ製品ラインナップの拡張が可能になりました。マーレの中核事業では、エミッション削減技術の需要が継続的に上昇しています。その対応には、従来のパワートレイン技術の最適化が必要です。それに加え、メカトロニクスおよびエレクトロニクスコンポーネントがますます大きな役割を担うようになってきました。

マーレグループ代表取締会長役兼CEOハインツ K.ユンカーは、この買収について次のように述べました。「マーレと国産電機は、いままでにも多くのプロジェクトで協力し、成功をおさめています。マーレはグローバルなグループ企業として、国産電機の製品およびポートフォリオ展開や新市場への参入を促進することが可能です。」

マーレグループ
自動車およびエンジン業界のグローバルな開発パートナーとして世界をリードするマーレは、エンジンシステムズ、フィルター、電装/メカトロニクス、サーマルマネージメントの事業分野で独自のシステムコンポーネンツを提供しています。乗用車や商用車、工作機械や他の産業用機械のための、革新的なソリューションを用いたOEM製品です。アフターマーケット事業では、OEM製品と同等品質の補修部品を提供しています。

マーレは世界の主要市場すべてに活動拠点を設けています。2014年現在、約150の製造・営業拠点におよそ66,000人の従業員を有し、売上高は100億ユーロ弱にのぼる規模です。ドイツ、英国、米国、ブラジル、日本、中国、インドの10カ所で稼働する主要テクニカルセンターでは、5,000人弱の開発エンジニアと技術専門家が、未来を見据えたコンセプト、製品やシステムの研究開発に取り組んでいます。

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マーレジャパン株式会社
広報担当 Judy Ann Go
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